自家製キムチに挑戦してみませんか?
数年前、新大久保の韓国料理のレストランで開かれた「キムチ作り教室」に参加して以来、ほぼ毎年自分でキムチを漬けています。市販のキムチも美味しいですが、自家製のキムチはやっぱり最高ですよ。ちょっと手間はかかりますが、一度作業してしまえば、一冬は持ちます。お友だちや家族みんなで、ワイワイやりながら漬けるのも楽しいですよ。韓国の人に教えてもらった作り方とレシピを、私の経験も交えて詳しくご紹介します。
準備をしっかりと
キムチづくりは屋外で
臭い対策のためにお外で作業します
基本的に、キムチづくりは分量にかかわらず、2日かかります。初めての場合は、作業手順などを確認する手間もありますので、それぞれ半日近くかかると思います。慣れて要領がわかれば、もっと短縮できると思いますが(現時点で私はそれぞれ3時間くらいかかってます)、初めてチャレンジするときには、時間を十分に確保しておいた方がいいでしょう。
材料を切り刻む作業が多いのですが、ニラとニンニク、ショウガはかなり(というか相当)臭います。最初に自宅でチャレンジした時には、キッチンですべての作業をこなしましたので、キッチンだけではなく家じゅうにニンニク臭が漂い、カーテンやらソファやらに臭いが付き、消臭剤をぶちまけるように使いました(マジで)。換気扇なんて、あってないような状態でしたね。もちろん、自分自身にも臭いがついてしまって、文字通り「鼻につく」状態でキムチづくりを後悔したほどです。
それをキッチンなんぞでやった、私が悪い。幸い、我が家はベランダが広いので、2年目以降はベランダで作業をするようにしました。これによって、キムチのニンニク臭から解放されたのは、まさに福音。
120×90の机があれば、作業スペースとしては十分ですので、一般的なマンションなどのベランダでも大丈夫だと思います。キムチを作るときには、ベランダ、お庭や縁側などで作業したほうがよいでしょう。フードプロセッサーを使うと便利なので、コンセントを1口確保できるとなおいいと思います。
天気予報をよく見て作業開始
私は、少なくとも「漬ける」作業をするとき(2日目)にはお天気が良い日を選びます。天気予報を見て、よく晴れていて風のない日を選びます。風を気にするのは単に寒いのが嫌だなと思うからです。埃も飛んできますし、トウガラシも飛んじゃうので、風は吹いていないか弱い方がいいです。
ちなみに、私の住んでいるところは、冬でも雪が降らない比較的暖かいところ(それなりに気温は下がりますが、氷点下のときはあまりない)です。そのため実は、キムチを作るには少々暖かすぎるようだということが最近わかってきました。ですから、キムチを漬けるのは毎年クリスマスのころになります。ベストな気温は、平均気温が5℃を下回ったころのようです。
キムチづくりにあると便利なおすすめの道具
一度に漬ける量にもよりますが、私の場合は1度に白菜5個(小さいモノのときは6個)を漬けてしまいます。そうすると、だいたい一冬はもちます。毎日少しずつ食べていると、風邪をひきません。これは、不思議。冬に調子悪いな~というときは、たいていキムチを切らしたときです。体にいいことは間違いないですし、いろいろなお料理にも使えるので、たっぷりと漬けることをお勧めします。
それだけの量を漬けるときには、盥(たらい)が便利です。今どき、タライなんて売ってるかなあと思いつつ、ホームセンターに行ってみましたら、ありました。2500円くらいで直径60㎝くらいのものが、私にはちょうどいいなと感じています。年に一度、キムチのためだけに使うタライですが、これがあるのとないのとでは、作業効率が全く違うので、少々邪魔ではありますが気に入っています。
もう一つお勧めしたいのは、フードプロセッサー。ニンニクやショウガなどを最初はみじん切りにしていたのですが、材料をいれて一瞬で細かくしてくれるので、なくてはならないものの一つになりました。
キムチづくりには、以下のものを用意してください。
道具リスト
- ゴミ袋(透明なもの。30リットルから50リットルくらい。薄手よりも厚手のもののほうがいいです。)
- 新聞紙(2~3日分。床などが汚れないようにします。なければ、ゴミ袋などで代用してください。)
- 大きなボウル(直径が30㎝くらいあるものを2~3個あるとよいです。なければ、鍋などで代用しましょう。)
- 大きなザル(直径30㎝くらいあるものを2~3個あるとよいです。深いものより浅いもののほうが使い勝手がいいです。私は足りないときには、水きりかごなどで代用しています。)
- 計量スプーン
- 計量カップ
- まな板
- 包丁
- キッチンペーパーやタオル、ふきん
- 漬物用の容器(なければ古くなったプラスチック製の衣装ケースなどでもいいと思います。)
- キッチンスケール
- ビニールの手袋(ディスポーザブル手袋がおすすめです。)
ビニールの手袋は、手首のところまでカバーしているタイプがおすすめです。漬けるときだけではなく、漬けたものをとり出すときにも使います。唐辛子の赤い色が着きますので、使い捨てのタイプがベストです。
材料
お漬物なので、慣れてきたら分量などは自分の好みで変えても大丈夫みたいです。基本的に田舎のスーパーでは全部揃えることはできませんので、通販などで揃えています。韓国食材店を使うと、誘惑と送料に負けて余計なモノ(マッコリとかお菓子とか)もつい買ってしまうので、最近はAmazonとか楽天で、ズバッとこれだけ!注文しています。
白菜の処理
- 白菜 5個
- 水 500ml
- 粗塩 500グラム
できるだけ新鮮な白菜で。イモイモした緑色の虫がついているくらいのほうが私は好きです。(気持ち悪いけど)
ヤンニョムの材料
- 大根 2本
- りんご 1個
- ご飯 100グラム
- ニンニク 250グラム(大きさにもよりますがだいたい5~6個くらい。)
- ショウガ 200グラム
- 長ネギ 2本
- ニラ 3束
- 砂糖 130グラム
- アミの塩辛 500グラム(余った時には、冷凍庫で保存します。)
- 唐辛子(粉) 50グラム
- 唐辛子(中挽き) 400グラム
「ヤンニョム」とは、いわゆる「キムチの素」です。これだけでも、作っておくと重宝します。いろいろなお料理に仕えます。納豆などに入れても美味しいですよ。私はいつも少し多めに作ります。
唐辛子(粉)が残った分は、冷蔵庫で保管して早めに使うようにします。粉タイプなので、唐揚げなどに使うと美味しいですよ。また、唐辛子(中挽き)のものなのですが、なかなか見かけません。ですので、私は粗挽きのものを使っています。ちなみに、日本の唐辛子と韓国の(キムチに使う)唐辛子というのは、ずいぶん違うらしく、日本の唐辛子の方が辛いのだそうです。一度、日本の唐辛子の粗びきで作りましたから、とんでもなく辛くなりました。ピリピリするくらい辛いのが好きなら、日本の唐辛子を混ぜてもいいかもしれません。慣れてきたら自己流のブレンドを研究してみるのも楽しいかも。
なお、私が教えてもらったレシピには「カナリ(小女子)の塩辛 10グラム」とありました。アミの塩辛を手に入れるのも難しいのに、そんなもの無理。と思って、使っていません。「カナリエキス」という魚醤のようなものもありますが(スーパーに並んでいるときもあります)、あまり私は好きではありません。そのかわりに、私は煮干しを粉にして使っています。どっちにしても、味が大きく変化するということはないと思います。