三国時代(高句麗・百済・新羅)

広開土太王

こんな作品です

とにかくセリフがやかましい

管理人 木槿猫

女性がギャーギャーわめくことでドラマが進んでいく、という作品の代表が「花たちの戦い ~宮廷残酷史~」ならば、男性がわめいている作品の代表はこちら。

「広開土王」は、日本では「好太王」の呼び方の方が知られているかもしれません。高句麗の王様ですが、領土を拡大させるために周辺各国と戦争しまくっていた人で、高句麗の領土は彼の治世のときには、現在の中国東北部にまで及んだといわれています。その彼の、波乱万丈の人生を描いた大河ドラマです。

ちなみに、「太王四神記」でヨン様が演じていたタムドクがこの王様です。上品で優しい王様だった「太王四神記」に比べると、こちらは超が3乗くらいしそうな「ワイルド」さ。何しろ、どうしてそれで死なないのかが不思議、というシーンが何度も出てきます。ストーリーそのものは、わりと面白かった(最後の方はパターンが見えてきましたけど)と思います。

ですが、戦争ものだからか、とにかくこちらは男性が、ギャーギャー。裏切られた、はめられた、仲間が死んだetc,etc......、そのたびに、です。言い方をかえれば、俳優さんたちがみんな熱演しているということなんでしょうけど、松岡修三さんが全部演じているみたいな暑さがあります。ということで、そこそこ面白いですが、評価はあまり高くはないかなあ。

史実のポイント

日本の学校でも習います 広開土王

内容の難易度

すでに述べましたが、広開土王は、日本では「好太王」のほうで習うことが多いかもしれません。現在、中国吉林省に彼の業績をたたえた碑文「好太王碑」が残っています。ここに広開土王(好太王)が「倭」と戦ってこれを撃退したと刻まれていて、日本の古代史を知るうえで貴重な資料なんだよ、という感じで習うんですね。何しろ、当時の日本の様子を記録した文書がないので、中国の文書(たとえば俗にいう「『魏志』倭人伝」とか)とともに一つの重要な参考資料とされてきたわけです。内容についての真偽はいろいろと話題になっていますが、ともかく「好太王碑」については資料集などに写真つきで載っています。

したがってドラマの中にも、「倭人」と設定される人たちがコテンパにされるシーンが出てきます。ですが、とにかくこの時代の日本についてはほとんど知るすべがない。つまり、何をどう描いても「正解」なんてないわけです。テキトー極まりない設定や演出がなされているので、それはそれで見ていて楽しい。大笑いしながら、見ていました。

領土拡大のお話なので、当時の朝鮮半島北部と中国東北部の情勢が理解できていないと、展開がわかりにくいかもしれませんが、広開土王さんが攻めていこうとする側が敵、ってことで見ていけばOKです。

基本情報

■ 全91話

■ 制作 KBS

イ・テゴン/キム・スンス/イム・ホ/オ・ジウン/ホン・ギョンイン/イ・イネ/キム・ジョンファ

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