李氏朝鮮

快刀ホン・ギルドン

 

こんな作品です

コミカルでちょっぴり悲しい

管理人 木槿猫

弱い立場の庶民や貧しい人を助け、貴族や役人などには鉄槌を下す!という義賊の物語。鼠小僧の韓国版といったところでしょうか。『洪吉童』は、ハングルで書かれた小説としてはもっとも古いものといわれています。また、実際の人物がモデルになっているとも言われ、韓国や北朝鮮などではとてもポピュラーなヒーローなのだそうです。それをアレンジしたドラマですが、コミカルとシリアスがバランスよく配合された楽しい作品だと思います。

カン ジファンさんがホン ギルドンを、日本で大人気のチャン グンソクさんが影のある王子の役を演じており、ファンにはたまらない作品の一つかもしれません。ラストがちょっと悲しいのですが、そこもまた見どころかもしれません。BGMやテーマソングもとてもよかったです。これもサントラ買っちゃいました。全くのフィクションで、面倒な事件などはでてきませんから、歴史が苦手な人にもお勧めです。

史実のポイント

物語としては相当荒唐無稽な『洪吉童伝』

内容の難易度

フィクションですので、時代考証は不要ですが、おそらく燕山君の時代をイメージして作られているのでしょう。

とても楽しいドラマだったので、ちょっと原作である『洪吉童伝』を、読んでみたいなと思いました。とはいえ、韓国では国民誰もが知るヒーローでも、日本ではほぼ無名。しかも、成立が1600年代の初頭と言いますから、言ってみれば、韓国で『国姓爺合戦』を探すようなものですよね。日本でなんか見つからないんだろうし、あってもきっと専門書だろうから高いだろうなと思いつつ、神田の古書街をウロウロしてみました。ホコリくさい棚から、「おおっ!これはっ!」というものを見つけるときの楽しさやわくわく感を味わえる、あの町が大好きです。

さて、中国系の文学や歴史を中心に扱っているお店の2階。これがまあ、地震が来たら死にそう~というような狭いところに、しかも、無造作に積み上げられた本、本、本!薄暗い書庫のなかで、少しウロウロしていたら、見つけましたよ。『洪吉童伝』。しかも、日本語。戦前のものかなあと思われる活字で、ほこりまみれの黄ばんだ汚い本です。500円もしなかったと思います。

埃を払って読み始めましたが、仙術を身に着けていたらしく、あまりにも荒唐無稽、突飛すぎてついていけない。こんな物語からあのドラマを創作した人、スゴイなと思ってしまいました。

基本情報

■ 全24話

■ 制作 KBS

カン・ジファン/ソン・ユリ/チャン・グンソク/パク・サンウク/チャ・ヒョンジョン/ムン・セユン/メン・セチャン

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