こんな作品です
三国時代、弱小国でありながら、最後には朝鮮半島を統一するまでに至るのが「新羅(しらぎ・シルラ)」です。その統一を成し遂げる一時代前の新羅のお話。生まれてすぐに国を追われた王女が、ど根性で故国に戻り、最終的には女王にまで上り詰めるというスケールの大きなドラマです。
最強のライバルとして立ちはだかる悪女「美室(ミシル)」と善徳女王との頭脳戦が、ドラマを熱く盛り上げていることや、花郎(ファラン)と呼ばれる当時のイケメン武士団が華やかに描かれていることなどから、日本でも大ブレイクしました。私は特に、美室役のコ・ヒョンジョンさんの魅力に取りつかれてしまいましたね。美しい笑顔で「死になさい」とか恐ろしいことを平気で言ってしまう妖艶な迫力が、素敵でした。
BGMもよくて、サントラ買っちゃいました。どの曲も全部聞きごたえがありますので、今でもお気に入り。
ドラマの舞台となった新羅は、現在の「慶州」です。日本で言えば、奈良や京都のような仏教文化で栄えた都市なので、歴史的な見どころもたくさんあります。世界遺産群があることでも有名で、日本人にも人気の観光地です。私も仕事で一度だけ、それも修学旅行のような日程で廻っただけなのですが行ったことがあります。でも、この作品を見る前だったので、それほど面白いところでもないなあなんて思って帰ってきてしまいました。でもドラマを見て、「これ見た!」「行ったのによく見てこなかった!」といった後悔しきり。そもそも、「あんな修学旅行みたいなハードスケジュールで行く場所じゃない!」と無念さを今でもかみしめています。もう一度、今度は慶州だけをゆっくりと訪れたいです。
史実のポイント
卵から産まれた始祖「赫居世(ヒョッコセ)」
内容の難易度
新羅建国の由来は、よくわかっていません。最初の王とされるのは、赫居世(ヒョッコセ)という王様です。紀元前57年に即位して、居西干(コセカン)と号したといわれます。この王様、誕生の仕方がなかなか面白いんですよ。
慶州盆地の6つの村に古朝鮮の民が暮らしていました。そのうちの一つ、楊山(ヤンサン)という村にあった蘿井(ナジョン)で馬のいななきを聞いた村長が行ってみると、大きな卵があります。それを割ったところ、なかから赤ちゃんが出てきました。この子は村で育てられましたが、不思議な生まれかたをしたというので、13歳になったときに、王に推戴されたといいます。これが、赫居世の出生譚です。桃太郎みたいな生まれ方をしたんですね。
「善德女王」のはじめのほうで、この伝説がもとになっているシーンが描かれます。
基本情報
■ 全62話
■ 制作MBC
イ・ヨウォン、コ・ヒョンジョン、パク・イェジン、オム・テウン
慶州に行くなら、これ見て行くべし。
管理人 木槿猫