帝王の娘スベクヒャン

話数は多いですが1話が約30分なので見やすい

管理人 木槿猫

性格の全く違う異父姉妹。本物の王女である姉と、姉を欺いて王女の座を得た妹との泥沼の戦いを軸に物語が展開していきますが、最後は、ハッピーエンドですよ。血のつながらない親子の深い愛情も描かれていて、心が温かくなるシーンも多いです。

「近肖古王」「薯童謡」「階伯」、とにかく「百済モノは面白くない」というのは、私の「偏見」なのですが、これは例外。一話が30分程度と見やすくてよかったです。無駄に引き延ばしているような気もしないではないですが、30分なのであまり気にもなりませんでした。ただし108話もありますから、50話クラスのドラマに匹敵しますね。時間のある時に一気見するといいと思います。

パンソリ、のようなそうでないような、不思議な唄がドラマの中でたびたび歌われます。メロディーは覚えてしまったのですが、もちろん歌うことはできません。綺麗なメロディーなのでいいなと思うだけに、ちょっと残念。歴史ドラマでは、ときどきこうした「いい曲」が出てくるので、サントラが欲しくなってしまいます。歌詞を覚えるのは無理ですが、適当に鼻歌でフンフン歌うのには、ちょうど良いメロディーです。

武寧王は『日本書紀』にも記載がある王様です

内容の難易度

6世紀の百済、武寧王とその息子聖王の時代を描くドラマです。百済が栄えた最後の時代で、彼らの時代から約100年後には百済も滅んでしまいます。百済は、4世紀ごろ、近肖古王の時代に最盛期を迎えますが、その当時から高句麗との対立が続いていました。そのためしばしば高句麗に侵攻されて王都が陥落するなどの危機に見舞われます。そうした危機を立て直し、百済の復興に導いたのがスベクヒャンの父、武寧王です。ですから、武寧王の時代は政治的にも混乱していた時代でした。もっとも、時代考証なんぞまるで無視の演出が多いので、ファンタジーとして楽しむほうがいいと思います。