李氏朝鮮

推奴-チュノ-

こんな作品です

韓国ドラマの中で「私のイチオシ!」作品です。

管理人 木槿猫

「推奴」とは、逃亡した奴婢を捕まえてお金を稼ぐ者のこと。謀反の罪で奴婢の身分に落とされた忠義の将軍と、推奴との追跡劇なので、「追って、追われて、追われて、追って」の繰り返しです。奴婢という下層の人々を中心に描いたドラマなので、決して画面は華やかではありません。しかも、奴婢などの下層民だけではなく、王族や高官らの苦しみも描かれているので、どちらかというと「暗くて重い」です。でもラストは、とても充実した感じが残ります。

何より、迫力満点!チャン ヒョクさんと、オ ジホさんという時代劇でもアクション系の俳優さんたちがずらりと並ぶドラマですから、見ごたえがあります。さらに、この2人の男に愛し愛されたヒロインの清楚で気高い生き様が、ドラマを盛り上げます。

BGMも最高です。特にテーマソングの「チェンジ」は、今でもお気に入り(ドラマを見て、即行サントラ買いに行きました)。ちなみに、このサントラにも収められている「生きていく」という曲は、チャン ヒョクさんのラブコメ「運命のように君を愛してる」でも使われました。ストーリー、キャスト、BGMすべてにおいて、星5つです。韓国ドラマは見ない、という人にもおススメしたい作品ですね。

史実のポイント

孫すら手にかけた王 仁祖(インジョ)

内容の難易度

1636年、日本では江戸幕府による鎖国が完成しつつあったころのことです。朝鮮は、「清」の侵攻を受けました。これを「丙子胡乱(ピョンジャホラン)」といいます。天にも昇る龍のような勢いの「清」のまえに、力の差は歴然、仁祖は、屈辱の降伏を受け入れました。その結果、昭顕世子(ソヒョンセジャ)鳳林大君(ポンニムテグン=後の孝宗らが人質として差し出されることとなります。

8年後、ようやく帰国した昭顕世子に対して、仁祖は、清と内通して、自分の王位を襲おうとしているという疑心を抱くようになります。やがて病を得た世子は、父親との不和のなか謎の死を遂げてしまいました。

この昭顕世子の死は、さらに悲劇を生みます。仁祖は、世子嬪姜(カン)氏とその一族を処刑し、さらに3人いた幼い孫の王子らを済州へ流してしまいます。このうち、長男・次男は結局、仁祖によって殺されてしまうのです。目に入れても痛くないといわれる「孫」すら手にかけた仁祖の諡号が、なぜ「仁」なんだろうと今でも疑問に思います。

このとき、たった一人残った王子。それがこのドラマで描かれた男の子「石堅(ソッキョン)」です。オ ジホさん演じるソン テハ将軍は、この子を守るために、危険な逃亡を始めます。そして、それを追うのが、チャン ヒョクさん演じるイ テギルです。こうした仁祖の孫殺害事件を知っていると、物語がおもしろくなると思います。

基本情報

■全24話

■制作KBS

チャン・ヒョク/オ・ジホ/イ・ダへ/イ・ジョンヒョク/コン・ヒョンジン

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